産休・育休中のお金、ちゃんと把握していますか?
妊娠がわかって嬉しい反面、「産休・育休中の収入ってどうなるの?」と不安になりますよね。正直なところ、制度が複雑で「結局いくらもらえるの?」とわからないまま産休に入る方も多いんですよ。
安心してください。産休・育休中は給料の約6〜7割程度のお金が各種手当でカバーされます。しかも社会保険料は免除されるので、実質的な手取りベースで見ると、働いている時の約8割程度は確保できるケースが多いんです。
この記事では、出産手当金・育児休業給付金・出産育児一時金の3つの柱を中心に、計算方法から届け出先・期限まで全部まとめました。うちも実際に計算してみて「意外ともらえるんだ!」と安心できたので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
産休のスケジュール — 産前6週・産後8週
まず産休の期間を整理しましょう。
| 期間 | 日数 | 取得条件 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 産前休業 | 出産予定日の6週間前(42日)から | 本人の請求が必要 | 多胎妊娠は14週間前から |
| 産後休業 | 出産翌日から8週間(56日) | 強制(働けない) | 医師の許可があれば6週間後から就業可 |
産前休業は「請求すれば取れる」ものなので、忘れずに会社に申請しましょう。産後休業は法律で就業が禁止されているので、必ず8週間(本人希望+医師許可で6週間に短縮可)休むことになります。
出産が予定日より遅れた場合、産前休業はその分延長されます。早まった場合は短くなりますが、産後休業は出産日翌日からきっちり8週間です。
出産手当金の計算方法
出産手当金は、健康保険から支給される手当です。産休中の収入を補填してくれます。
計算式:
1日あたりの支給額 = 支給開始日以前の継続した12ヶ月間の標準報酬月額の平均 ÷ 30日 × 2/3
| 月収(標準報酬月額) | 日額 | 産休98日間の総額 |
|---|---|---|
| 20万円 | 約4,447円 | 約43.6万円 |
| 25万円 | 約5,558円 | 約54.5万円 |
| 30万円 | 約6,667円 | 約65.3万円 |
| 35万円 | 約7,778円 | 約76.2万円 |
産前42日+産後56日=合計98日分が支給されます。出産が遅れた場合は、遅れた日数分も追加で支給されるので安心ですよ。
注意点:出産手当金は健康保険の加入者本人が対象です。夫の扶養に入っている方(国民健康保険の方)は対象外なので注意してくださいね。
育児休業給付金の計算 — 67%→50%
育児休業給付金は、雇用保険から支給されます。育休中の最大の収入源です。
支給額:
- 育休開始〜180日目:休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%
- 181日目以降:休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 50%
| 月収(額面) | 最初の6ヶ月(月額) | 7ヶ月目以降(月額) | 1年間の総額 |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 約13.4万円 | 約10万円 | 約140万円 |
| 25万円 | 約16.7万円 | 約12.5万円 | 約175万円 |
| 30万円 | 約20.1万円 | 約15万円 | 約210万円 |
| 35万円 | 約23.5万円 | 約17.5万円 | 約246万円 |
2025年4月から、両親ともに育休を取得した場合の給付率が最大80%に引き上げられました(産後パパ育休期間中)。夫婦で育休を取ることで、手取りベースでほぼ100%カバーできる計算になります。
支給上限額もあり、2026年度の上限は日額約1.5万円(月額約45万円相当)です。
出産育児一時金 — 50万円
出産育児一時金は、出産にかかる費用を補助する制度です。2023年4月から1児あたり50万円に増額されました。
- 支給額:50万円(産科医療補償制度加入の医療機関で出産の場合)
- 対象:健康保険・国民健康保険の加入者(扶養家族含む)
- 受取方法:直接支払制度(病院が直接受け取る)が一般的
出産費用の全国平均は約48万〜53万円(2025年調査)です。都市部では60万円を超えることも。一時金で足りない分は自己負担になりますが、差額が出れば返金されますよ。
帝王切開の場合は高額療養費制度も使えるので、実質的な負担はかなり抑えられます。
社会保険料免除の仕組み
産休・育休中は社会保険料(健康保険料+厚生年金保険料)が免除されます。これが意外と大きいんですよ。
| 月収 | 社会保険料(月額・本人負担分) | 免除される年間総額 |
|---|---|---|
| 20万円 | 約3万円 | 約36万円 |
| 25万円 | 約3.8万円 | 約45万円 |
| 30万円 | 約4.5万円 | 約54万円 |
免除期間中も健康保険証はそのまま使えますし、厚生年金も「保険料を納めたもの」として将来の年金額に反映されます。つまり、払わなくても年金は減らないんです。これは本当にありがたい制度ですよね。
届け出先と期限の一覧
手続きが多くて混乱しがちなので、一覧表にまとめました。
| 届出・手続き | 届出先 | 期限 | 誰がやる? |
|---|---|---|---|
| 産前産後休業届 | 会社(→年金事務所) | 産休開始時 | 会社 |
| 出産手当金申請 | 健康保険組合 | 産休開始の翌日〜2年以内 | 本人(会社経由が多い) |
| 出産育児一時金 | 健康保険組合 | 出産翌日〜2年以内 | 本人 or 病院(直接支払制度) |
| 育児休業届 | 会社(→ハローワーク) | 育休開始日の1ヶ月前 | 会社 |
| 育児休業給付金申請 | ハローワーク | 育休開始日から4ヶ月後の末日まで | 会社(本人でも可) |
| 社会保険料免除申請 | 年金事務所 | 産休・育休開始後 | 会社 |
| 出生届 | 市区町村役場 | 出生後14日以内 | 本人 or 配偶者 |
| 児童手当申請 | 市区町村役場 | 出生後15日以内が望ましい | 本人 |
多くの手続きは会社がやってくれますが、出生届と児童手当は自分で行く必要があります。出産後は忙しいので、書類の準備は産前に済ませておきましょう。
パパ育休(産後パパ育休)制度
2022年10月から始まった「産後パパ育休(出生時育児休業)」は、通常の育休とは別に取得できる制度です。
- 対象期間:子の出生後8週間以内
- 取得日数:最大4週間(28日)
- 分割取得:2回まで分割可能
- 就業:労使協定があれば、休業中も一定の範囲で就業可能
- 給付金:育児休業給付金と同様に67%(2025年4月〜は条件付きで80%)
パパが育休を取ることで、ママの負担が軽減されるだけでなく、給付金の面でもメリットがあります。夫婦で育休を取る「パパ・ママ育休プラス」を使えば、育休期間を1歳2ヶ月まで延長できますよ。
月収25万円のケーススタディ
月収25万円のママが出産した場合、もらえるお金の総額をシミュレーションしてみましょう。
| 手当・制度 | 金額 | 期間 |
|---|---|---|
| 出産手当金 | 約54.5万円 | 産休98日間 |
| 出産育児一時金 | 50万円 | 一括 |
| 育児休業給付金(前半) | 約100万円 | 6ヶ月間 |
| 育児休業給付金(後半) | 約75万円 | 6ヶ月間 |
| 社会保険料免除 | 約57万円 | 約15ヶ月間 |
| 児童手当 | 約15万円 | 1年間(月1.5万円×10ヶ月) |
| 合計 | 約351.5万円 |
約350万円もの支援が受けられるんです。「産休・育休中はお金がない…」と不安に思っていた方も、これだけ手厚い制度があることを知ると安心できますよね。
よくある質問
Q. パート・派遣社員でも育児休業給付金はもらえますか?
A. はい、雇用保険に加入していれば、パート・派遣社員でも受給できます。条件は「育休開始前2年間に、11日以上働いた月が12ヶ月以上あること」です。有期雇用の場合は、子が1歳6ヶ月になるまでに契約が満了しないことも条件になります。
Q. 出産手当金と育児休業給付金は同時にもらえますか?
A. いいえ、期間が重なることはありません。出産手当金は産休中(産前6週〜産後8週)、育児休業給付金は育休中(産後8週〜)に支給されるので、自動的に切り替わります。
Q. 育休中にパートやバイトをしたら給付金は減りますか?
A. 育休中に月10日以下(または80時間以下)の就業であれば、給付金は減額されません。ただし、賃金が休業開始時の80%以上になると給付金が支給停止になるので注意してくださいね。
Q. 2人目の出産でも同じ手当がもらえますか?
A. はい、基本的に同じ手当が受けられます。ただし、1人目の育休中に2人目を妊娠した場合、育児休業給付金の計算基礎となる賃金日額は、1人目の育休前の賃金で計算されます。連続して産休・育休を取得することも可能ですよ。
Q. 退職したら手当はどうなりますか?
A. 退職すると育児休業給付金は支給されなくなります。出産手当金は退職日までに1年以上健康保険に加入していれば、退職後も受給できる場合があります。退職を検討する場合は、タイミングを慎重に考えましょう。