卒園・卒業は「感動」と「出費」が同時にやってくる行事です
子どもの卒園式・卒業式。「もうこんなに大きくなったんだ」と胸がいっぱいになる日ですよね。でも同時に、少し現実的な話をすると、この時期はお金の出ていき方がなかなかのものだったりします。子どもの服、自分の服、記念品代、謝恩会の会費、写真代…しかも直後に入学準備が控えている。正直なところ、2月〜4月は一年でいちばん家計が試される時期かもしれません。
この記事では2027年3月に卒園・卒業を迎えるご家庭に向けて、かかる費用を項目ごとに整理しました。幼稚園・保育園の卒園式と小学校の卒業式では相場も準備するものも違うので、そのあたりも分けて解説します。「うちはどこにお金をかけて、どこを抑えるか」を決める材料にしてもらえたら嬉しいです。
卒園式・卒業式にかかる費用の全体像
まずは総額のイメージから。園や学校によって差はありますが、ざっくりの目安はこちらです。
| 項目 | 卒園式(幼稚園・保育園) | 卒業式(小学校) |
|---|---|---|
| 子どもの服装 | 5,000〜20,000円 | 10,000〜40,000円 |
| 保護者(母)の服装 | 10,000〜40,000円 | 10,000〜40,000円 |
| 記念品・アルバム代 | 3,000〜10,000円 | 5,000〜15,000円 |
| 謝恩会の会費 | 3,000〜8,000円 | 0〜5,000円 |
| 写真・動画代 | 3,000〜15,000円 | 3,000〜15,000円 |
| コサージュ・小物など | 2,000〜5,000円 | 2,000〜5,000円 |
| 合計の目安 | 約2.5万〜10万円 | 約3万〜12万円 |
幅が大きいのは、服装を買うかレンタルか、手持ちで済ませるかで総額がまるごと変わるから。逆にいえば、ここさえコントロールできれば全体は十分に抑えられます。卒業式のあとには入学準備が続くので、「卒業に○万円、入学に○万円」と最初に予算を分けておくのが失敗しないコツです。入学側の費用は新入学の準備費用ガイドで確認してみてください。
子どもの服装 — 卒園と卒業で事情がかなり違う
卒園式(幼稚園・保育園)の場合
園に制服があればそれで出席するのが基本なので、実は追加費用ゼロというご家庭も多いんです。制服がない園では、男の子はジャケット+シャツ+ハーフパンツ、女の子はワンピースやアンサンブルが定番。5,000〜15,000円程度でそろえる家庭が多いようです。
ここでよく聞くのが「卒園式のためだけに買うのはもったいない」という声。おっしゃるとおりで、入学式でも着られるデザインを選ぶのが鉄則です。ジャケットは少し大きめ、パンツやスカートはジャストサイズにしておくと、4月にもきれいに着られますよ。
卒業式(小学校)の場合
小学校の卒業式は、ここ数年でぐっと選択肢が増えました。
- フォーマルスーツ・ワンピース — 10,000〜25,000円。中学の入学式でも着られるものを選ぶと二度おいしい
- 袴(はかま)レンタル — 15,000〜40,000円程度。着付け・ヘアセット込みのプランも
- 中学校の制服で出席 — 実質0円。地域や学校によっては認められています
袴は華やかで思い出にも残りますが、学校によっては「袴は控えて」というお願いが出ることがあります。トイレや階段の負担、家庭間の差といった配慮からで、これは学校ごとに方針がまったく違います。周りに合わせるのがいちばん無難なので、秋の懇談会あたりでさりげなく確認しておくと安心です。予約は夏〜秋に埋まりはじめるので、袴にするなら早めの判断が必要になります。
保護者の服装 — 買う・レンタル・手持ちの比較
意外と悩むのが自分の服。「入学式のときのがあるけど、卒業式にも着ていいの?」というのは毎年の定番の疑問ですよね。
| 選択肢 | 費用の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|
| フォーマルスーツを購入 | 15,000〜40,000円 | 下の子がいて、今後も出番がある人 |
| レンタル(スーツ一式) | 7,000〜15,000円 | 末っ子の卒業で、もう着る予定がない人 |
| 手持ち+小物で印象を変える | 3,000〜8,000円 | すでに紺や黒のスーツを持っている人 |
マナーとしては、卒業式は「お別れの式」なので黒・紺・グレーの落ち着いた色、入学式は明るい色でもOK、というのが一般的な考え方です。とはいえ最近は同じスーツをインナーとコサージュで着回す方が多数派。わが家も紺のセットアップ1着を、卒園式は白のブラウス+パール、入学式はベージュのインナー+明るいコサージュ、と変えて乗り切りました。スーツ本体より小物にお金をかけるほうが、コスパは断然いいです。
記念品・卒業アルバム・写真代
ここは「園や学校で一律に決まっている」ことが多く、家庭側でコントロールしにくい部分です。
- 卒業アルバム代 — 小学校で5,000〜12,000円程度。学年費から積み立てられているケースも多い
- 記念品(卒園アルバム・記念品代) — 幼稚園・保育園で3,000〜8,000円程度
- プロカメラマンの写真 — 1枚数百円〜。まとめて買うと数千円になりやすい
- 個人で撮る記念撮影(スタジオ) — 15,000〜40,000円。任意なのでやらない家庭も多数
注意したいのはスタジオでの記念撮影。「せっかくだから」と申し込むと数万円コースです。ここは完全に任意なので、「自宅の玄関でスマホで撮ればいい」と割り切るのも立派な選択。わが家は卒園のときだけスタジオ、卒業はセルフ撮影にしました。全部にフルで乗ると、正直なところ家計がもちません。
謝恩会の会費と、実は大変な「準備側」の話
幼稚園・保育園でとくに多いのが謝恩会。会費の相場は3,000〜8,000円程度で、会場がホテルや会館だと高め、園のホールでやると安めになります。
| 開催スタイル | 会費の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 園のホール・保育室 | 1,000〜3,000円 | 飲み物と軽食のみ。準備は保護者主体 |
| レストラン・会館 | 3,000〜6,000円 | 食事付き。もっとも一般的 |
| ホテルの宴会場 | 6,000〜10,000円 | 華やかだが負担は大きい |
| 謝恩会なし(記念品のみ) | 0〜1,000円 | 近年増えている。負担が最小 |
会費に加えて見落としがちなのが先生へのプレゼント代や装飾費。会費に含まれていればいいのですが、別途集金されることもあります。また、実行委員になると準備で何度も集まることになり、そのたびの交通費やお茶代もじわじわ効いてきます。ここは「お金」より「時間」の負担が大きい部分ですね。小学校では謝恩会自体をやらない学校も増えていて、実施しても会費は控えめなことが多いようです。
無理なく抑える5つのコツ
- 「卒業+入学」でひとつの予算にする — 3月と4月をセットで考えないと、必ず4月に足りなくなります
- 服は入学式との兼用を前提に選ぶ — 子ども服も大人の服も、1着で2回使う発想が最強の節約
- 袴やスタジオ撮影は「1つだけ」にする — 全部やると数万円。思い出の優先順位を家族で決める
- フリマアプリ・レンタルを活用 — 卒園式向けのフォーマルは4〜5月に出品が増え、翌年用に安く買えます
- 秋のうちに積み立てを始める — 月5,000円を10月から積めば、3月には25,000円。冬のボーナスから取り分ける手も
とくにおすすめしたいのが5番目の積み立て。3月に一括で出そうとするから苦しくなるので、貯金目標シミュレーターで「3月までに○万円」と設定して毎月取り分けておくと、当日の出費がぐっとラクになります。冬のまとまった収入から先取りしておく方法は冬のボーナスの使い道ガイドも参考になりますよ。
よくある質問
Q. 卒業式と入学式で同じスーツを着てもいいですか
まったく問題ありません。むしろ多くの方がそうしています。卒業式は落ち着いた印象に、入学式は明るいインナーやコサージュで華やかに、と小物で表情を変えるのが定番のやり方です。写真に残るとはいえ、そこまで気にしている人はいませんよ。
Q. 小学校の卒業式で袴はやめたほうがいいですか
学校の方針次第です。「動きにくい」「家庭間の差が出る」といった理由で控えるようお願いする学校もあれば、自由な学校もあります。まずは学校からのお便りや懇談会で方針を確認してください。周りが着ないなかで一人だけ袴、というのは本人が気にすることもあるので、お子さんの気持ちも聞いてあげるといいですね。
Q. 父親も参加する場合、服装代はかかりますか
手持ちのビジネススーツで問題ありません。濃紺やダークグレーのスーツに白シャツ、落ち着いた色のネクタイが定番。式典用に新調する必要はまずないので、ネクタイだけ買い足す程度で十分です。
Q. 卒園・卒業のあと、入学準備にいくらかかりますか
小学校入学ならランドセルを除いても数万円、中学校なら制服や体操服で10万円前後かかることが多いようです。金額は学校によって大きく違うので、3月の説明会で配られる資料を必ず確認しましょう。教育費全体の見通しは学費トータルシミュレーターで試算しておくと安心です。
まとめ:服装をどうするかで、総額はほぼ決まります
卒園式は約2.5万〜10万円、小学校の卒業式は約3万〜12万円が一つの目安。幅が大きいのは服装の選び方によるところが大きく、入学式との兼用を前提にすれば総額はぐっと下がります。袴やスタジオ撮影といった「思い出の贅沢」は、全部やろうとせず1つに絞るのが現実的です。
そして何より大事なのが、3月の卒業と4月の入学をセットで予算化しておくこと。秋から少しずつ積み立てておけば、当日は金額を気にせず、子どもの成長を心から喜べる一日になりますよ。教育費全体の流れは教育費カテゴリもあわせてどうぞ。